Copyrights 2012 Hiroyuki Noritake

Essay

Vol.4

・・・ほんとに楽しかった。やっぱり合奏は楽しい。
Jam sessionに集まっていたプレイヤー達、ゴキゲンだった。それからオーディエンスも!久しぶりに特大の拍手をもらった気がするな・・・
家が遠いので終電を気にかけなければならなかったことだけが悔やまれる。

翌々日、こちら版「ぴあ」に相当する「Time Out 」で別のJamの告知を見つける。「Good musician welcome !! 」の誘いにのってスティック二本はるばるSouth Wimbledonへ。
「またやっちゃった・・・」Irish barの雰囲気が。もちろんドラム・キットなし。
が、今度はお客の半数以上が楽器を手に手に、気がつくと僕は360度アイルランド民謡(と思うが)のリアル・サラウンドのど真ん中に!!
・・・感動した。行った事もない国のルーツ・ミュージックなのにこの懐かしさはなんなのだろう?

昨日ある人を訪ねて日本大使館へ向かったときのこと。30分ほど早く着いたので並びにあるスターバックス(東京の倍くらいの勢いでどこにでもある)へ入った。混んでいたので老紳士のとなりへ合い席させてもらう。

「おまえ、フィリピーノか?」
「ちがう。ジャパニーズだ。」
「いーや、フィリピーノだろう?」
「なぜそう思う?」
「俺はフィリピンにいたからわかるのだ。」
・・・そんなぁ。

僕はドラマーで希望をもってこの国へやって来たことなどをなんとか伝えた。
「おまえ、ジーン・クルーパ知ってるか?彼は親父の友達だった・・・」
そこから彼の話は始まった。僕のヒヤリング能力なんてお構いなしに。
世界大戦の話、ジャズの話、ビジネスで成功したこと、分かれた妻(フィリピーノらしい)との子供のこと、そしてやはりフィリピンで看病の末、病死してしまった最愛の妹さんのこと・・・話がそこに及ぶと彼は(その彫刻刀で丹念に削りだしたような瞳に)涙を浮かべていた。
「すまない。センチメンタルになってしまったよ。」
僕こそ、ちゃんと話を理解してあげられなくてごめんね・・・
「Good luck !!」と言い残すのがやっとだったけど、会えてよかったよ。
今週末は名門Jazz Cafe でJamがある。
どんな出会いが待っているんだろう・・・!

Peace,

004