Copyrights 2012 Hiroyuki Noritake

Essay

Vol.14

以前ここにも書いた、ラムルー管弦楽団とのParisでの共演の話。あの世界的指揮者である佐渡 裕さんがくださった、本当に貴重な体験・・・
いよいよ実現する日がやってきた。

Paris入りに先がけて僕は、演奏曲目の音と譜面が自宅に届くのをず~っと待ち侘びていた。普段やっている音楽と違って、一曲分の譜面だけでも十数ページはあるので、一日でも早く予習を始めたかったのだ。予定より少し遅れて音のみ届く。・・・えらいこっちゃなぁ。一体、何拍子なの?気が遠~くなってくる。

日本の事務局を通して再三譜面を催促するも、相手はおフランスざーますからカマンベールチーズの様なレスポンス。オマケに当の楽団さまは夏季休業中だから「もうちょっと待ってピェ~ル。焦らないでジュテ~ム!」とのこと。僕は熱海で干物を食べながら、ひたすら待ち続けた。

数日が経ち、ようやく届くもどうやら2ページ目が抜け落ちているよう。それに気付くまでもすら、一日かかった。結局すべて揃ったのは更にその二日後であった。さて、出発の日まであと一週間。出来る限りの予習をしておかなければならない。

僕が叩かせていただくことになったのはいずれもL.バーンスタインの曲で、「On The Town」と、ウエスト・サイド・ストーリーより「Symphonic Dance」。あと、特別にピアノ・トリオ編成で2曲演らせてもらえるとのこと。ドキドキワクワク・・・ハラハラゲンナリ・・・。本当のことを言うと、ただただ怖かった。

譜面には数人分のパーカッションパートが全部書かれていて、僕が担当すべき音符は蛍光ペンで黄色く印されていた。けれど、佐渡さんはsomething specialなものを僕に期待してくださっているハズ・・・。楽曲をよ~く理解した上で、僕なりのバーンスタインを演じられれば・・・。

出発前夜、僕の譜面は自分で追加した黄色い蛍光ペンと勝手な書き込みで、受験生の参考書のようにゴッチャゴチャになっていた。それを見ているだけで試験に受かりそうな(もしくは諦めもつくような)、そんなある種の充実感が漂ってくるものだ。あとは佐渡さんと、みんなと、それからParisとのハーモニーを楽しもう!

La Vie ,in Pari~s だ!!

Peace,