Copyrights 2012 Hiroyuki Noritake

Essay

Vol.40 / 2004.8.3

その後、「Syncopation」というボストン出身四人組コーラスグループのレコーディングに参加。阿部"Lee"くんという我が国の青年がアメリカで結成したグループで、カルロス菅野さんのナイスなプロデュースワークもあって、素晴らしい体験となった。

中でもLeeくんのオリジナル「I CAN FLY」を録った瞬間の感動は・・今でも忘れられない。タイトルの如く、広くこの世に飛び立っていって欲しい、名曲名演であると思う。

また、まだ20代というLeeくんの人柄の素晴らしさには心底、感服させられるものがあった。異国の地で夢を追い続ける彼に、こころからのエールを送りたい。発売日はもう決まったのかなぁ・・?是非皆さんに聴いていただきたいアルバムです。

それから恒例のKORENOSミニ・ツアーで身も心も燃焼し尽くした後、CROSSOVER JAPANに参加。今年は高中正義さんのグループでのエントリーだった。

高校一年の文化祭で「ブルー・ラグーン」を演奏して、体育館を興奮の坩堝にした僕としては、心中密かに大騒ぎだったことは言うまでも無い。今度は本物と、しかも代々木の体育館で演奏できるのだから!高校を卒業して以来、殆ど連絡など無かった当時のバンド仲間からも祝いのメールが届く。

で、リハーサルに突入するや、なんとその場で新曲をレコーディングすることに。もう発売されているようです。因みにジャケットに写っているサーフボード型のギター、ちゃんと高中さんの音がでるのです!

いつも変わることなく、天真爛漫に自分の音楽を創り続けるお姿は非常に美しく、ご一緒していて気持ちの良いものでした。

さて、6月に入ります。ここでT-SQUAREのツアー・リハーサルが始まる。

2000年にバンドを卒業して以来も、ライブ・サポートという形で参加してきたのだけれど、今回のツアーでそれも最後。まだ二十歳という新ドラマー、坂東くんとも初のご対面。その驚愕のテクニックと若さは、間違いなくスクエアに新風を巻き起こしてくれることであろう。。

「則竹裕之卒業!」と謳われていたこのツアー(あれ??僕ってもう卒業していたんじゃないの・・・?!)には、とにかく有終の美を飾りたい・・との強い願いがあった。3ヶ所のみのツアーだったけれど、千秋楽の渋谷公会堂はワンダフルな体験だった。

静かに凪ぐこころの波の上を、ゆっくりと船が進んでいく・・視界はこの上なく澄んでいて、慣れ親しんだ楽曲たちの音の粒子がその最後の像を鮮やかに天空に結んでゆく。オーディエンスの歓びの表情がキラキラと視界に飛び込んできた・・・ひとり、ひとり、またひとり・・。僕は五感をこっそりと総動員する。すべてを味わい尽くすために。

十九年の間、僕がスクエアという存在のなかで求め続けてきた、何か答えのようなもの。その何かに優しく包まれている自分が、確かにそこにいた。本当に幸せでミラクルな体験だった。

終演後は、メンバー、スタッフと祝杯をあげた後、急遽駆けつけてくれた昔の愛アシスタントくん達や、気の置けない大切な仲間たちと、ごくごくプライヴェートに打ち上げ。最高に美味い酒を呑んだのでありました。

Peace,